未知という幸せ
お昼休憩で入ったレストランで楽しそうに話す大学生の集団と隣になりました。
あーだこーだ話してる姿がとても楽しそうで、キラキラして見えて羨ましいなと。
数ヶ月前まで私も大学生だった訳だけど、そんなキラキラは過去に置いてきてしまった。
学生の頃は何になるか、今後どんなことが起きるか、いつも可能性があった。
何にでもなれる、そう思っていた頃が私にも確かにあった。
それはだんだんと現実味を帯びてきてはいたけれど、何にでもなれる、そう思って大学生まで過ごしてきた。
実際はどうだろう。
私は何者にもまだなれないまま、日々を過ごしている。
他人の都合で仕事をし、他人の顔色を伺って生きている。
私は何にでもなれると思っていたのに、何にもなれぬまま、ただ日々が過ぎるのに合わせて一喜一憂している。
何にでもなれる、それは未知ゆえに自分のなかに可能性を見出していたのかもしれない。
何も知らないって幸せだ。
自分の身の丈を知らないことも、幸せなのかも。
何も知らない自分に戻れたらいいのになあ。
それはそれで幸せだけど、無知の知って言うように何も知らないことを知らないとヒトとして大きくなれないのかもなあと思う。
ただ今は、知らないことの幸せを懐かしむことに心が支配されている。
そんな昼下がり。